2026年7月 日本の賃金と消費動向: インフレ下の内需株を読み解く
皆さま、ごきげんよう。株おばちゃんですわ。 梅雨が明けた途端、日差しが一層力を増してきたように感じます今日この頃、いかがお過ごしかしら。こう暑い日が続きますと、冷たい麦茶がことのほか美味しく感じられますわね。さて、経済の世界でも「熱」を帯びている話題がございます。それは、私たちの暮らしに直結する「お給料」と「物価」のお話。ニュースでは「賃上げ」という明るい言葉が聞こえてくる一方で、スーパーでのお買い物では値札とにらめっこ…。この状況が、日本の株式市場、特に私たちの身近な内需関連の企業にどのような影響を与えているのか、本日はご一緒に、ゆっくりと紐解いてまいりましょうね。
夏の経済模様と家計の心境
うだるような暑さが続く7月の終わり、皆さまの夏の計画はいかがでしょうか。旅行に出かけたり、少し奮発して美味しいものをいただいたり、楽しいことを考えたい季節ですわね。 一方で、私たちの家計を取り巻く環境は、少し複雑な様相を呈しておりますの。今年の春には、多くの企業で喜ばしい賃上げのニュースが聞かれました。けれど、日々の暮らしの中では、電気代や食料品など、さまざまなものの値段が上がっていることも実感されていることでしょう。
「お給料は上がったけれど、出ていくお金も増えて、結局手元に残るのは…?」
そんな風に感じていらっしゃる方も少なくないはず。この「賃上げ」と「物価上昇」の綱引きが、今の 日本経済 の大きなテーマとなっておりますのよ。そして、この綱引きの行方は、国内の消費、すなわち 内需株 と呼ばれる企業たちの株価を大きく左右する大切な要素なのです。本日はこの点について、丁寧にご説明してまいりますわ。
2026年7月 日本経済の現状:賃上げの波と家計の実感
今年の春闘では、喜ばしいことに多くの企業で高い水準の賃上げが実現いたしました。これは大変心強いニュースですわね。わたくしたち働き手の懐が少しでも温かくなることは、経済全体にとっても良い循環を生む第一歩ですから。
しかし、ここで一緒に見ておきたいのが物価の動きです。先週発表されました6月の全国消費者物価指数(生鮮食品を除く総合)は、前年の同じ月と比べて 2.5% の上昇となりました。依然として日本銀行が目標とする2%を上回る水準が続いておりますの。
ここで大切なのが、「名目賃金」と「実質賃金」という考え方ですわ。 少し難しい言葉ですけれど、お台所のお塩のさじ加減のようなものかしら。
- 名目賃金: お給料の額面そのもの。いわば、お給料袋に入っている金額ですわね。
- 実質賃金: そのお給料で、実際にどれくらいのモノやサービスが買えるかを示すもの。物価の変動を考慮した、生活実感に近い指標です。
たとえ名目賃金が5%増えても、物価が3%上がってしまっては、実質的に買えるものの量は2%しか増えない計算になりますわ。もし物価上昇のほうが高ければ、額面は増えてもお財布事情はむしろ厳しくなってしまう…というわけですの。
日本の実質賃金は、長い間マイナス圏で推移してまいりましたが、このところようやくプラスに転じるかどうか、という瀬戸際に立っております。この実質賃金が安定してプラスになるかどうかが、今後の 消費動向 を占う上で、何よりも重要な鍵となりますのよ。
消費トレンドの移り変わり:贅沢品から必需品まで
賃上げの恩恵が広く行き渡りつつある一方で、その実感には、まだ個人差があるのが実情のようですわね。こうした状況は、わたくしたちの消費行動にも「二極化」という形で表れているように見受けられます。
一つは、「ご褒美消費」や「プチ贅沢」 といった、少し背伸びをした消費の動きです。 例えば、都心の百貨店では、高額な宝飾品や時計、ブランド品などの売れ行きが堅調だと聞きます。また、夏の旅行シーズンを迎え、国内の観光地や高級旅館の予約も好調なようですわね。これは、賃上げの恩恵をしっかりと受けた層や、コロナ禍を経て体験や思い出づくりにお金を使いたいという気持ちの表れかもしれません。
もう一つは、日々の暮らしにおける堅実な節約志向 です。 スーパーマーケットでは、メーカー品よりも価格の安いプライベートブランド(PB)商品を選ぶ方が増えたり、少しでも安いお店を求めてディスカウントストアに足を運んだり。日々の食料品や日用品については、まだまだお財布の紐を固く締めているご家庭が多いことを示しておりますわ。
このように、消費の場面によってお金の使い方がくっきりと分かれているのが、現在の日本の特徴と言えそうですわね。
内需関連セクターへの影響:注目すべき業界と銘柄の動き
さて、こうした消費の二極化は、株式市場の 内需株 にどのような光と影を落としているのでしょうか。セクターごとに見てまいりましょう。
追い風を受けるセクター
まず、先ほどの「ご褒美消費」の受け皿となっている業界は、株価も堅調に推移しているものが見受けられます。
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百貨店・高価格帯小売: 三越伊勢丹ホールディングス (3099) や高島屋 (8233) といった大手百貨店は、富裕層や都市部の消費回復、そして円安を追い風としたインバウンド(訪日外国人)需要の恩恵も受けております。株価も堅調に推移している銘柄が多く見受けられ、市場の期待の高さがうかがえますわ。
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旅行・レジャー関連: 人々の旅行意欲の高まりを受けて、オリエンタルランド (4661) や、JR東日本 (9020) のような鉄道会社も注目されております。特に、人々が特別な体験にお金を使いたいという流れは、こうした企業にとって強い追い風となりましょう。
ここで少し、株価の指標についてお話ししますわね。よく聞く PER (株価収益率) というのは、企業の利益に対して株価が何倍まで買われているかを示すもの。いわば、その銘柄への「期待の大きさを示す温度計」のようなものですわ。PERが高い銘柄は、将来の成長を大きく期待されていると読むことができますの。
綱引きが続くセクター
一方で、日々の暮らしに密着したセクターでは、まだら模様の展開となっております。
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スーパー・食品関連: 節約志向に応えるディスカウント業態、例えば「業務スーパー」を展開する神戸物産 (3038) や、「ドン・キホーテ」を運営するパン・パシフィック・インターナショナルホールディングス (7532) は、その独自性で顧客を引きつけています。 一方で、従来型のスーパーマーケットは、価格競争と原材料費や人件費の上昇という板挟みで、厳しい経営環境にあるところも少なくありません。
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外食産業: 値上げが浸透しつつも客足が戻っている企業と、客離れに苦しむ企業とで明暗が分かれているようですわ。ファミリーレストランなどでは、メニューの工夫や価格戦略が今後の業績を左右しそうですわね。
こうした銘柄を見るときは、PBR (株価純資産倍率) も参考にするとよろしいですわ。これは、企業の持っている純資産(いわば会社の体力)に対して、株価が割安か割高かを示す物差しです。PBRが1倍を割れていると、仮に会社が解散したとしても株主の手元にお金が戻ってくる計算になり、一般的には割安と判断されることが多いですのよ。
日銀の視線:金融政策と賃金・物価のバランス
こうした経済の動きを、日本銀行も固唾をのんで見守っております。日銀が今、最も重視しているのが**「賃金と物価の好循環」**が実現できるかどうか、という点です。
物価が上がり、それに合わせて企業の収益が増え、その利益が従業員の賃金に還元される。そして、増えた賃金で人々が消費を活発にし、それがまた企業の収益を押し上げる…。この美しいサイクルが安定的に回り始めることを、日銀は待っているのですわ。
もし、この好循環が確かなものになったと判断されれば、日銀は現在の金融緩和政策をさらに見直し、追加の利上げに踏み切る可能性も出てまいります。ただ、その判断は非常に繊細な舵取りを求められますの。あまり急いで利上げをしてしまうと、住宅ローン金利の上昇などを通じて、せっかく上向きかけた景気を冷やしてしまう恐れもあるからですわ。
為替市場もこの日銀の動きを注視しており、このところ1ドル145円台後半で推移する場面もございますわね。今後の金融政策の方向性が、為替を通じて輸出企業や輸入企業の業績に影響を与えることも、頭の片隅に置いておきたいですわね。
おばちゃんからのアドバイス:賢く見守る日本株投資
本日は、賃金と消費という、わたくしたちの暮らしに身近なテーマから 日本株 の展望を眺めてまいりました。
まとめますと、大切なのは以下の2つの視点ですわ。
- マクロの視点: 日本経済全体として、実質賃金が安定的にプラス成長を続けられるか。日銀の金融政策はどう動くか。こうした大きな流れをニュースなどで把握しておくこと。
- ミクロの視点: 同じ内需株の中でも、消費者の心を掴んでいるのはどんな企業か。百貨店なのか、ディスカウントストアなのか。ご自身の生活実感を大切にしながら、企業の月次売上や決算短信に目を通してみること。
インフレ や賃上げという大きな波の中で、どの企業が上手に波に乗り、どの企業が苦戦しているのか。その違いを見極めることが、これからの内需株投資ではより一層重要になってまいりますのよ。
スーパーの棚でどの商品がよく売れているか、週末のレストランは賑わっているか。そんな日々の暮らしの中にこそ、株式投資のヒントはたくさん隠されているものですわ。大きな経済のニュースと、ご自身の足元にある小さな変化。その両方を羅針盤としながら、焦らず、じっくりとご自身の投資と向き合っていくのがよろしいかと思いますわ。
それでは皆さま、暑さに負けず、健やかな日々をお過ごしくださいませ。また次回のブログでお会いいたしましょう。


