株おばちゃん

9月米国株調整局面:高金利が企業収益とセクターに与える影響

皆さま、ごきげんよう。株おばちゃんですわ。九月も半ばを過ぎ、朝夕は秋の気配が感じられるようになりましたけれど、いかがお過ごしかしら。夏の終わりはどこか物寂しいものですが、株式市場も同じように、少しだけ夏の疲れが出ているような雰囲気が漂っておりますの。特に米国市場では、8月までの華やかな上昇から一転して、調整の足音が聞こえてくるようになりました。「このところ、持っている米国株の元気がないわ…」と、ご自身のポートフォリオを眺めながら、少しご心配になっている方もいらっしゃるかもしれませんわね。本日は、この調整の背景にあるもの、そしてこのような局面でわたくしたちがどのような視点を持つべきか、温かいお茶でもいただきながら、ご一緒に考えてまいりましょうね。

9月、米国株式市場に漂う調整の足音

夏のあいだ、力強く坂道を駆け上がっていた米国株式市場ですが、9月に入ってからは少し息切れしている様子が見受けられますわ。昨日、2026年9月15日の取引を終えた主要な指数を見てみますと、S&P500種株価指数は前日からわずかに値を下げて 5,415.30ポイント、ハイテク企業が多く名を連ねるナスダック総合指数も同じく下落し、17,255.89ポイント で引けておりますの。

これらは決して大きな下げ幅ではございませんけれど、8月の高値圏から見れば、チャートのグラフが緩やかに、まるでお辞儀をするかのように頭を下げ始めているのが見て取れます。特に9月は、歴史的にも株式市場が調整しやすい「アノマリー」がある、なんて言われる月でもございます。夏のバカンスを終えた投資家たちが、改めて現実と向き合う季節、なのかもしれませんわね。この静かな調整の背景には、一体どのような理由が隠されているのでしょうか。

調整の背景:止まらない高金利とFRBの慎重な姿勢

市場の雰囲気を少し重たくしている一番の要因は、やはり「金利」ですわね。米国の長期金利の指標となります10年物国債の利回りは、昨晩の時点で 4.4%台 という高い水準で推移しております。この金利というものは、経済全体の体温を測る体温計のようなもの。これが高いままだということは、まだインフレという熱が完全には下がりきっていない、と市場が感じ取っている証拠ですのよ。

そして、この熱を冷ますためにお薬を処方するお医者さまの役割を担っているのが、米連邦準備制度理事会、いわゆる FRB ですわ。FRBはこれまで、経済が過熱しすぎないよう、慎重に金利を引き上げてまいりました。まるで、大切に育てているお庭の植物に水をやりすぎると根腐れしてしまうのを防ぐため、蛇口をきつく締めている庭師のようですわね。

市場では、そろそろその蛇口を緩めてくれるのではないか、という淡い期待もございましたけれど、最近発表される経済指標が依然として力強い内容であることから、「FRBは利下げに転じるのを急がないのではないか」という見方が強まっておりますの。来週には金融政策を決める重要な会合も予定されておりますが、そこでどのようなお話が出てくるのか、世界中の投資家が固唾をのんで見守っている状況ですわ。

企業収益への影響:高金利が成長期待に与える影

では、この高金利の状態が続くと、企業の活動、ひいては株価にどのような影響を与えるのでしょう。

まず考えられますのは、企業がお金を借りる際のコストが上がることですわ。新しい工場を建てたり、研究開発に投資したりする際、多くの企業は銀行などから資金を借りますけれど、金利が高いとその返済負担が重くなります。これはお台所で例えるなら、良い食材の仕入れ値が上がってしまって、新しいお料理の品数を増やすのが難しくなるようなものかしら。企業の成長の勢いが、少し鈍ってしまう可能性があるのですわ。

もう一つ、特にハイテク企業などの「グロース株」と呼ばれる銘柄にとって重要な点がございます。これらの企業は「将来、大きな利益を生み出す」という期待を元に株価が形成されております。しかし金利が高いと、その「遠い未来の利益」を現在の価値に換算する際に、割り引かれる率が大きくなってしまうのです。難しい言葉で「割引率」と申しますけれど、まるで「遠い未来に咲く約束の美しい大輪の花よりも、今すぐ手元で楽しめる可愛らしいブーケの方が価値がある」と、皆が考え始めるような状況ですのよ。ですから、金利が高い局面では、将来の夢を語るグロース株よりも、足元で着実に利益を上げている企業の方が好まれやすくなる傾向がございますわね。

セクターの明暗:この局面で輝くのはどちらの星々でしょう

このような市場環境では、すべての星々が同じように輝きを失うわけではございません。むしろ、曇り空だからこそ、かえってその光が際立つ星もあるものですわ。セクターごと、つまり業種ごとに、その明暗が分かれやすくなりますの。

相対的に底堅いとされるセクター

  1. 金融セクター 銀行などは、金利が上昇すると貸出金利と預金金利の差である「利ザヤ」が拡大し、収益を上げやすくなります。まさに、金利上昇の恩恵を直接受けられるセクターと言えましょう。
  2. 生活必需品セクター 食品や飲料、日用品といった、景気の良し悪しに関わらずわたくしたちが日々必要とするものを作っている企業ですわね。景気が少し減速しても需要が落ちにくいため、「守りの銘柄」として資金が向かいやすい傾向がございます。
  3. エネルギーセクター 昨今の国際情勢や需給の引き締まりから、原油価格も高値圏で推移しております。エネルギー企業の収益は原油価格と連動しやすいため、注目が集まりやすい状況ですわね。

逆風が吹きやすいセクター

一方で、先ほどお話ししたハイテク・グロース株や、住宅ローン金利の上昇が直接的な打撃となる 不動産セクター などは、少し厳しい環境が続くかもしれません。

もちろん、これはあくまで一般的な傾向ですわ。大切なのは、ご自身のポートフォリオがどのセクターに偏っているのかを一度見直してみて、バランスを考えること。わたくしでしたら、華やかな成長株だけでなく、地道に配当などを生み出してくれるような、縁の下の力持ちのような銘柄にも、改めて目を向けてみたい、と感じるところですわね。

日本株への波及とドル円の動向:海を越える波紋

米国の市場がくしゃみをすれば、日本の市場は風邪をひく、と昔からよく言われますわ。昨日の米国市場の軟調な動きを受けて、本日の日経平均株価も朝方から上値の重い展開となり、39,755円23銭 と4万円の大台を前に足踏みする形で取引を終えました。

ただ、今の日本市場にはもう一つ、大きな要素がございます。それは「為替」ですわね。日米の金利差を背景に、円を売ってドルを買う動きが続いており、ドル円相場は昨日、一時1ドル 151円台 に乗せる場面も見られました。足元では150円台後半で推移しておりますけれど、この円安は、自動車や機械といった日本の輸出企業にとっては、海外での売上を円に換算した際、利益が膨らむという追い風になりますの。

米国株安という向かい風と、円安という追い風。この二つの力が綱引きをしているのが、今の日本市場の姿と言えるかもしれませんわね。ご自身の持ち株が輸出関連企業なのか、それとも国内の需要に支えられている企業なのかによっても、影響の度合いは変わってまいりますわ。

心穏やかに見守る長期的な視点:嵐の後の晴れ間を信じて

さて、ここまで市場の少し不安な側面をお話ししてまいりましたけれど、最後に一番大切なことをお伝えさせてくださいませ。それは、短期的な市場の調整に、心を乱しすぎない、ということですわ。

株式市場というものは、晴れの日もあれば、雨や嵐の日もございます。ずっと上がり続けることもなければ、ずっと下がり続けることもありません。このような調整局面は、むしろ過熱していた市場が少し冷静さを取り戻すための、大切な休息期間と捉えることもできますのよ。そして、本当に力のある良い企業にとっては、株価が少し下がった時こそ、新たにお仲間になっていただく良い機会となることだってあるのです。

大切なのは、あなたがなぜ投資を始めたのか、その目的を忘れないこと。目先の株価の上下に一喜一憂するのではなく、ご自身の資産という大切なお庭を、長い目で、愛情を込めて育んでいく視点ですわ。嵐が来たときには、慌ててお庭に飛び出すのではなく、家の中から静かに景色を眺め、どの花が雨に打たれ強く、どの枝を剪定すべきか、ゆっくりと考える。そんな心穏やかな姿勢で、この相場と向き合っていきたいものですわね。

嵐の後には、きっとまた美しい晴れ間が広がっているはずですもの。その日を信じて、ご一緒に市場を見守ってまいりましょう。

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