10月相場の日経平均需給:中間配当再投資と雇用統計後のドル円戦略
10月相場に入り、9月末の中間配当の権利落ちも通り過ぎましたが、「このあと配当の再投資買いは本当に入るのかしら」「米雇用統計のあとのドル円で日経平均が振られたら、持ち高をどうしましょう」と迷っていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。わたくし株おばちゃんも、秋のお茶を片手に同じことを考えておりました。この記事では、下期の需給の見取り図と、雇用統計後のドル円の読み方、押し目を考えるときの物差しを順にお話ししますわ。終値などの細かな数字は、日本経済新聞や Yahoo!ファイナンスでご確認くださいましね。
9月末の配当落ちを通過した日経平均:下期入りの需給バランスを点検
まず権利落ちのお話からですわ。配当の権利が落ちると、その分だけ個々の株価が理屈の上では下がります。日経平均のような指数も、その影響をわずかに受けますのよ。お店が棚卸しの日にいったん品物を整理するようなもので、権利落ちそのもので相場が悪くなったと読むのは早計ですわね。
大切なのは、落ちたあとにどう戻すかですわ。権利取りを目的に買っていた短期の資金は、権利落ちで役目を終えます。そこで出てくる売りが一巡したかどうかが、下期の入口での最初の確認点になりますの。わたくしは、権利落ち後に指数が下げ止まっているか、出来高が落ち着いてきたかを、チャートの目盛りを見ながら確かめておりますわ。
もう一つ、下期需給として押さえたいのは、年金や機関投資家の資産配分を見直す動きや、海外勢の持ち高調整です。半期の節目は、決算期の都合でポートフォリオの入れ替えが起きやすい時期ですのよ。ただ、その規模や方向は公表データで確認できるものが限られます。「そうした力が働きやすい季節ですわね」くらいに受け止めておくのが、品のよい距離感ですわ。
約5兆円規模の中間配当再投資:市場を下支えする需給のメカニズム
次に 中間配当再投資 ですわね。「5兆円規模」という数字は、中間配当の総額の試算として語られることがございます。ただ、これは推計の前提で幅が出ますし、全額が株式に戻ってくるわけではありませんの。生活費に回る分も、別の資産に回る分もございます。ですから「5兆円がそのまま買い需要になる」と読むのは、少し甘い見立てですわ。
もう一つ、時期の点にもご注意くださいまし。中間配当が実際に口座へ入るのは、多くの企業で11月下旬から12月ごろです。10月の今は、お金が入る前の「期待」の段階ですのよ。再投資の買いが本格的に意識されるのは、もう少し先になりやすいと見ておりますわ。
メカニズムとしては、こう考えると分かりやすいですわ。
- 配当を受け取った個人や投資信託が、一部を株式や投信の買い付けに回す
- 分配金を自動で再投資する仕組みの投信で、機械的な買いが出る
- 相場が下がった局面では、その買いが下値を支える「クッション」として意識されやすい
お庭に敷いた落ち葉のクッションのようなものですわ。転んだときの痛みは和らげてくれますが、坂道そのものをなくしてくれるわけではありません。相場全体が崩れるときには、このクッションだけでは受け止めきれないこともあると、心に留めておきましょうね。
米10月発表の雇用統計とドル円相場:為替の神経質な値動きが輸出株に与える影響
続いて 米雇用統計 ですわ。10月の初めには、米国の9月分の雇用統計が公表される流れになっております。米労働省の労働統計局(BLS)の公式発表でご確認いただける内容ですの。結果の細かな数字については、発表直後の値動きが落ち着くまでは断定を避け、わたくしは「読み方」に絞ってお話ししますわね。
雇用統計で皆さまが見るのは、主に非農業部門の雇用者数、失業率、平均時給の伸びですわ。市場の関心は、これらが米国の利下げや利上げ観測をどう動かすかにあります。大まかな図式は次のとおりですわ。
- 雇用が強い、あるいは賃金の伸びが強い場合、利下げ観測が後退し、日米金利差への見方からドル高・円安に傾きやすい
- 雇用が弱い場合、利下げ観測が強まり、ドル安・円高に傾きやすい
ただし、実際には「予想との差」で動く場面が多いですわね。数字が良いか悪いかより、市場の期待より上か下かが大切ですのよ。お料理でいえば、おいしいかどうかより「お客さまが期待していた味と比べてどうか」が評価を分けるようなものですわ。
日経平均への影響は、円安なら輸出関連の採算にプラス、円高ならマイナスと見られやすい、という流れが基本です。ただ、円高や円安は、企業の想定為替レートと比べてどの水準にあるかで受け止めが変わります。10月後半からは中間決算の発表が本格化しますから、各社が見込みをどう置いているかに注目しておきたいですわね。
もう一つ、雇用統計の直後は為替も株も、一時的に大きく振れて、あとから戻ることがございます。発表直後の数分の値動きにすぐ反応しなくても、決して遅くはありませんのよ。
下期初めのセクター選別:高配当バリュー株と業績堅調な大型株の押し目判断
セクターの見方もお話ししておきますわ。ここでも個別の銘柄名は挙げず、考え方だけお伝えしますわね。
高配当のバリュー株は、権利落ちのあとに売りが出て、価格が少し調整することがございます。配当利回り は、お家賃収入を物件価格で割った利回りのようなものですわ。株価が下がれば利回りは上がって見えますが、それは業績が悪化して下がったのか、単なる権利落ちの調整なのかで意味がまるで違います。わたくしは、配当の原資である利益が安定しているか、PBR(その会社の資産に対して株価が割高か割安かを見る、お家の「建物の評価額」との比較のようなもの)が極端に低すぎないかを、そっと確かめますわ。
一方、業績が堅調な大型株は、為替や海外景気の影響を受けやすい反面、下期の決算で上振れ余地を探る動きが出やすいところですわね。わたくしなら、決算発表を待ちながら、業績の数字と株価の位置を見比べて眺めますわ。
押し目を考えるときの物差しとして、25日移動平均線 をご紹介しますわ。これは、ひと月ほどの値動きを平均した「家計簿の月平均」のようなものですの。株価がこの線に近づいたときに下げ止まるのか、割り込んで続落するのかを見ると、今の勢いが分かりますのよ。ただし、線にタッチしたら必ず反発する、というものではありません。一つの目安にとどめ、あなたご自身の資金計画に照らして判断なさってくださいましね。
秋深まる相場に臨む心構え:短期のボラティリティに惑わされないポートフォリオ管理
最後に、心構えのお話ですわ。秋の相場は、雇用統計、中間決算、そして月末にかけての日米の金融政策イベントと、材料が続きますの。そのたびに日経平均は上下しますが、短期の振れ幅を追いかけると、心が疲れてしまいますわね。
わたくしがお勧めしたいのは、次の三つですわ。
- 資金を分ける:一度に買わず、何回かに分けて入る。「今日が底かしら」という悩みから解放されますわ
- 持ち高の上限を決める:一つの銘柄、一つのテーマに偏りすぎないようにする
- 見直す日を決める:ニュースのたびではなく、週末など決まった日にお茶を飲みながら確認する
配当の再投資も、衝動的に買うのではなく、あらかじめ決めた比率で少しずつ戻すほうが、心の波が小さくて済みますわ。今日は土曜日ですから、ゆっくり紅茶をいただきながら、ご自身のポートフォリオを眺めてみてはいかがかしら。
なお、ここでお話ししたことは、わたくしの見方の一例にすぎません。投資の最終的なご判断は、あなたご自身の資金状況とお気持ちに合わせてなさってくださいましね。


